小柄な女性の私がロードバイクを選び、購入するまでをまとめてみた

小柄な女性の私がロードバイクを選び、購入するまでをまとめてみた
2018年4月7日

以前お話しましたが私は身長が152cmと低く、クロスバイク選びでは非常に苦労をしました。

そんな私が、更にハードルの高いロードバイクに挑戦したお話です。

ロードバイクをどのように探し、選び、購入したのかを当時のまま纏めていきたいと思います。

※本記事は2015年に執筆したものです。記事中の自転車のモデル名、ブランド名等は当時のままとしております。

ロードバイクが欲しくなったきっかけ

クロスバイクに乗り始めて約二年、相棒となったFUJI PALETTEをグレードアップしたくなりました。と言ってもカスタマイズの知識は全くありません。そこで購入した自転車屋さんに相談することにしてみました。

ドロップハンドルへのあこがれ

スポーツバイクの快適さにも慣れてくると同時に、クロスバイクに物足りなさを感じるようになってきました。普段乗るのには全く問題はないのですが、少し遠くに行こうと思うとちょっと重い。

今のままでもカッコイイけど、もっとカッコよくしたい。つまりはステップアップしたくなってきたのです。

そこで、再び街の自転車を観察することにしました。ホイールを買えるのもいいけど、今のカラーバランスは崩したくない。そんな時見かけたピストバイクに釘付けになりました。

それは「FUJI Feather」です。

細くて優美なクロモリのフレームに、なめらかな撫肩のドロップハンドル…。やはりFUJIはカッコイイです。我がPALETTEのカスタマイズパーツが決まりました。

クロスバイクドロップハンドル化です。早速自転車屋さんに向かいます。

しかし、悲しい現実が待ち受けているのでした…。

パーツが合わない!

自転車屋さんに、PALETTEをドロップハンドル化したいことを相談してみました。でも返ってきた答えは「できないことはないけれどちょっと難しいかも」…。

詳しく聞くと、私の愛用車であるPALETTEはドロップハンドル化するにあたっての各所パーツサイズが合わない為、色々部品を寄せ集めてカスタマイズするとのことでした。

街でよく見るカスタマイズ済の自転車は、カスタマイズが出来る車種だったということですね。

そして不幸なことは重なります。その寄せ集めるパーツが品薄になる時期なのだそうです。

季節は夏。来年のモデルが出る直前でした。実はパーツの生産ラインも新モデルに合わせており、ちょうど在庫が出払うタイミングだ、とのこと…。まさかこんなことって…私の自転車探求は前途多難にも程が有ります。

自転車屋さんは「パーツがあるかを確認して、見積もりを作りますよ!」と言ってくださいました。私もちょっと勉強してきますと伝え、お店を後にすることに。

ロードバイクデビューする?

後日見積もりの結果を聞きにお店へ向かいます。

PALETTEをドロップハンドル化するには、コンポーネントからの交換が必要だと判明しました(コンポーネントとはブレーキや多段ギアなどをひっくるめた呼称です)。

純正だとかなり高い上やってみないとわからない的な部分もあるとのことで、なるべく安く済む方法で見積もりをとってくださいました。
が…なんとおよそ10万円近く。自転車屋さんも「これなら別の自転車を買ったほうが良いかもしれませんね」とのこと。

再びどんな自転車を選ぶかの相談と、検証が始まりました。

私「最初の候補、ピスト(FUJI Feather)はどうでしょうか」
自転車屋さん「ピストはカッコイイです。でもいわばママチャリみたいなものなので、たぶんすぐ物足りなくなってしまうと思います。」
私「え?!」
自転車屋さん「いっそのこと思い切ってロードバイク挑戦してみたらどうですか?クロスバイクで物足りないのならピッタリだと思います!」

ということで、見事スポーツバイクの沼にハマっていくことになりました。そして金銭感覚というなの箍(たが)が外れる音が聞こえるのでした。

ロードバイクの選び方

自転車を二台も持つなんて、クロスバイクを買うまでは考えられませんでした。我が家の人数よりも、自転車の台数のほうが多いのです。

そしてクロスバイクのときと同様、ロードバイクへの道のりもなかなか険しいものとなってしまいました。

予算を決めよう

金銭感覚の箍が外れたとは言え、使えるお金に限度を決定しなければ破滅に向かって東京ドームにダイブすることになってしまいます。

目的はもう決まっていますので、クロスバイクを探したときと同様に予算を決めることにしました。ロードバイクが高価な自転車だということは重々承知です。

タイミングが良いのか悪いのかボーナスの時期と重なっていましたので、それも含めおおよその金額を決定しました。

15万円!(…いや、足りないか)18万円!!(もう一声!)20万円!!!(大丈夫なの?)

いうわけで15〜20万円の間で探すことに決定です。

ロードバイク専門店を探そう

クロスバイクを購入したことですっかりFUJIのファンになった私は、ロードバイクもFUJIにしようかなと考えていました。PALETTEを検討していた時、ロードバイクで小さいリーズナブルなモデルがあったような、うっすらと記憶に残っていたのです。

近所のロードバイク専門店でFUJIを扱っているとの情報をつかみ、意気揚々と店内へ乗り込みました。時期は初秋。まもなく新しいモデルが入荷というベストなタイミングです。

※ロードバイクなどのスポーツバイクは、基本的にその自転車屋さんで取り扱いのあるブランドしか買うことができません。ですので、専門店に行くときは予めどんなブランドを扱っているのか調べておくと良いでしょう。

「今回は私もわかってる…この時期なら間違いなくほしい自転車が買える!」と眼光鋭くサイズについて訪ねます。狙っていたのはFUJI SPORTIF 2.1。

シンプルでカッコイイ上に、なんといっても完成車で11万円と初心者にうれしい価格設定。公式サイト内の適応サイズ表も最小サイズで155cmと記載があったので、プラマイ3cmくらいよゆーよゆー!と考えていました。

これが完全に甘かった。店員さんに聞いてみると、私の身長だと難しいかもしれないとのこと。好きでチビに生まれたわけじゃないのに悲しすぎます。

試しに同じサイズのロードバイクに跨がらせてもらいました。フレームのサイズ自体はギリギリ行けるかもしれない、ならばハンドルとステム周りを小さいものに変えて…と検討してみましたが、慣れるまでは辛い感じになってしまうとの結論に至りました。

「初めてのロードバイクだし、自分の身体にあったものを乗ったほうが絶対にいいと思います。ただし気に入らないのに妥協して購入するのだけはやめたほうが良いです。絶対にコレだっていうものに出会いますから!」

と親切なアドバイスをたくさんいただき、再び鼻息荒く小さいサイズのロードバイク調査に乗り出すことにしました。

好みのデザインを決める

ロードバイクの材質はアルミ、カーボン、クロモリなど色々あります。クロスバイクを購入した時は細身のフレームを希望していましたが、ロードバイクは少し太めでガッシリした見た目がいいと思っていました。

となると、アルミかカーボンです。初めてなのにカーボンはやり過ぎだろうかと不安になり、まずはネットで調べてみます。「どうせ乗りこなせないんだから安いアルミにしとけ」「せっかく乗るなら最初からいいものを買うべし」など色々な意見がありすぎてさらに不安に…。

ここは身近なロードバイク乗りに聞いてみようということで、友だちにインタビューをすることにしました。単刀直入に「初めてのロードでカーボンってどうかな?」と聞くと、即答で「全然問題ない。むしろ一台目は絶対長く乗ることになるから、カーボンにしろアルミにしろ良いと思ったものを買うべし」と返ってきました。

これはもう決意を決めましょう。少しお高くはなりますが、重量を9kgまでに抑えたいという希望もあったのでカーボンフレームに決まりです。色はクロスバイク同様マットブラックで。

ちなみにカーボンのフレームはトップチューブが緩やかにスロービングしているものが殆どで、ホリゾンタルのクロモリに比べて小柄な女性でも乗りやすいかなと思っています。

ロードバイクを探す

女性向けロードバイクとは

特に小柄な女性がロードバイクに乗るには、単純にフレームが小さいだけではだめなようです。

ハンドル幅は狭く、TOPチューブの長さ高さを小さく。さらにできれば女性用のサドルにしたほうがよいとかなんとか…。だんだんわけがわからなくなってきたので、先程のロードバイクに専門店で再び相談してみることにしました。

国内のメーカーなら日本人に確実に合いますよ!ってことで、ANCHORをおすすめしてもらいました。BRIDGESTONEが発売しているロードバイクのブランドで、なんと乗り出しの時点でカスタマイズができるという素晴らしい面をもっています。

バーテープの色やフレームの色、ロゴの有る無しまで選べてしまう至れり尽くせりっぷりです。公式サイトでカラーシミュレーションもできるので、ちょっと遊んでみるのも楽しいです。

ANCHOR color order system

これなら私に合うサイズで作れるし、何より国内ブランドなので安心感があります。150cm以下の小柄な女性にも人気があるんだそうです。

なかなか良さそう、でももう少し選びたい。今までロードバイクと言う選択肢がなかったので、ブランドも何も知らないまま決めるわけにはいきません。
また一から勉強することにしました。

女性向けのロードバイクがあるブランド

先述のANCHORは確実に乗れることが判明したためまず置いておいて、ウィメンズのロードバイクを扱うブランドを調べました。しかし…。

CannondaleやRIDLEY、PINARELLOなど女性向けのロードバイクを扱うブランドは多々あれど、152cmという身長に対応しているところはなかなかありません。色々と見てみても、各社女性向けのロードバイクには力を入れていないことがわかりました。

地につくほど肩を落とした私に友人から助け舟が…。「SPECIALIZEDっていうブランドのウィメンズロードは、女性が設計してるからすごく良い。それからカーボンの質もとてもいい。」と教えてくれました。

調べてみると、近くに直営ショップやディーラーがある!早速行ってみることにしました。

SPECIALIZEDのロードバイク

SPECIALIZEDに行ってみた

早速西新宿にある「スペシャライズド東京」に向かいます。この日ちょうど試乗会をしていましたが、予約必須と書かれており今日はとりあえずみるだけ…とすこし逃げ腰で出発です。

西新宿は再開発がされており、街並みがとても綺麗で新しいです。週末のサイクリングにもおすすめですよ!

到着した所でちょうど試乗会のお客さんが出発しようとしていました。見てみるとサイクルジャージにレーシングパンツ、ビンディングシューズのフル装備で、初心者の私からみるとみんな「ガチ勢」です。

予約しなくてよかった事故るところだったと胸をなでおろし、いざ入店。後で調べてみると、この日は皇居のパレスサイクリングを走ったそうです。ホントに参加しなくて良かったです。

SPECIALIZEDのロードバイクは、たくましくてとてもかっこいいです。「女性っぽい」とか「可愛らしい」というデザインが苦手な私にとって、ぴったりのブランドです。

あれやこれやと見ていると、店員さんが試乗を勧めてくれました。お店の周辺を短時間試走できるとのこと。これは断る理由がありません。

鼻息荒く試乗手続きを終え、ヘルメットをお借りしサドルを調整つしてもらいます。ロードバイク試乗の際は手続きが必要なお店がほとんどですので、写真付きの身分証明書などを持っていると安心ですよ!

初めてロードバイクに乗る

S-WORKSのRUBY、サイズ48を試乗させてもらいました。S-WORKSの試乗、今思うと超贅沢ですね…。

初めてペダルを踏み入れた感想は、「今漕いだっけ…」と思うくらい軽いという感覚でした。まるで氷の上を滑っているかのような乗り出し感です。風を切る音もブレーキの音も、研ぎ澄まされています。

たいして運動神経も良くない私ですが、ドロップハンドルにも抵抗なく乗ることができました。日頃の脳内シュミレーションが役に立った瞬間です。

試乗は10分くらいとのことだったので、フルで楽しませてもらいました。すごかった。とにかく感動です。

一緒に試乗した夫は、S-WORKSのVengeを貸してもらいました。聞いてみると「こっちもやばい」という言葉しか出ないようでした。

ちっ…身長がある奴は選び放題で羨ましいぜ…とここぞとばかりに睨みつけてやりましたが、Vengeに夢中で相手にしてもらえませんでした。

あとから調べましたが2台とも1000K近いお値段が…。こんな高級自転車、なかなか乗ることなんてできません。貴重な体験でした。

お店に戻り、今年のモデルを紹介してもらいます。ついに私の体に合う、ついでに予算にも何とか合うロードバイクにめぐりあいました。

SPECIALIZED RUBY

ずっと探していたマットブラックのフレーム。ライダーから一番良く見える部分にロゴが入っているというかっこよさ。サドルもきちんと女性用です。

になるのは独特な形状のカーボンシートポスト。これはSPECIALIZEDの最新技術を導入しているんだそうです。RUBYの開発と時期を同じくして完成したために、タイミングよく搭載されたとのこと。しかもS-WORKSのロゴ入り…!たまりません。

メンテナンスやトラブルのときのことを考え、自宅から一番近いディーラーで購入することにしました。

待つこと数日、遂に納車の日となりました!ロードバイクの乗り降りの仕方、走り出し方、力の入れ方など一通り教えてもらいます。当日は日が落ち始めていたこともあり、長距離ライドはまた今度。すこし遠回りして自宅へ帰りました。

ロードバイクの選び方から購入までまとめ

クロスバイクで散々苦労したこともあり、ロードバイクはそこまで時間がかからずに購入までたどり着くことができました。とは言っても、初心者にとって簡単な買い物ではないことは事実です。検討し始めてから数ヶ月は要しました。

でも今となっては妥協せず自分の体型にも好みにも合ったバイクを探して本当に良かった、と思っています。

私のように小柄な方は、ロードバイクを探すのは本当に大変だと思います。でも友人や自転車屋さんに言われた通り、「絶対にぴったり来る自転車」は見つかります!

スポーツバイクのフェスなどもありますし、いろいろなお店で試乗イベントも行われています。ぜひそういった場に足を運んで、諦めず、根気強く探してみてほしいです。